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ヒトSFD胎盤のadenyl cyclase-c-AMP系における特性について

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解題/抄録

書誌の解題/抄録
正常及び異常妊婦(SFDを中心として)のヒト満期胎盤のadenyl cyclase-c-AMP systemについて比較検討を行なつた.c-AMP濃度はbinding protein法により測定した.adenyl cyclase activityはKrishna法に従い,PG-E_1非添加群と添加群のc-AMP産生量の比を求め転換値とした.その結果,(1) 正常,異常妊娠を問わず,胎盤の母体側,および胎児側のc-AMPの濃度の差は見られなかつた.(2) 正常妊娠群10例の胎盤c-AMP濃度は,平均20.24±9.17, p mole/mg protein, SFD群6例では平均6.18±2.24 p mole/mg proteinであり,予超はこの中間の値を示した.(3) adenyl cyclase activityは正常妊娠群5例で平均1.97, SFDおよびSFD境界群5例で平均1.26であつた.(4) SFD胎盤におけるPG-E_1によるadenyl cyclase activityのdose response curveは,正常胎盤にくらべ酵素活性の減弱を示す3型のpatternを示した.即ち,I) 正常型と同じく10^<-3>M PG-E_1で活性化のpeakを示すが,peakの高さが正常より低いもの,II) 10^<-2>M PG-E_1添加で低いpeakを示すもの,III) PG-E_1添加によりI, IIのようなpeakを示さないもの……である.(5) 1例のfetal malnutritionの検討では,胎盤のc-AMP濃度は4.92 p mole/mg proteinとSFD同様低値であつたが,adenyl cyclase activityは3.62であり,正常胎盤の活性値より高かつた. 以上の結果からSFD胎盤における低c-AMP含量は胎盤のadenyl cyclase activityの減弱にもとづくと思われる.又,dose responseの結果から無母体疾患SFDの中にも,いくつかのsubgroupが存在する事が示唆される. われわれが前回報告したSFD児の低アミノ酸状態もこのadenyl cyclase-c-AMP系の機能の低下に関係があると考えられ,膜の透過性の変化がSFD胎盤のアミノ酸能動輸送に何らかの影響を与えるのではないかと考えられる.

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日本産科婦人科學會雜誌. 29 5の書誌情報

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