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胎児の発育機構に及ぼす母体高血糖の影響

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解題/抄録

書誌の解題/抄録
母体の高血糖が胎児の発育機構に及ぼす影響について, streptozotocin (STZ)糖尿病妊娠ラットならびに初代培養胎仔肝細胞系を用いて, 母獣の血糖レベルと胎仔発育との関連を検討した. (1)STZ糖尿病ラットからの胎仔重量は母獣平均血糖が220mg/dl付近を示す個体で最大となり, それを越える高血糖状態では逆に漸減した. (2)これらの胎仔の肝glycogen含量, 膵insulin含量, 血中insulinおよびIGF-I濃度も同様に母獣平均血糖値220mg/dl付近で最大となった. (3)母獣平均血糖値が300mg/dlを示した胎仔の膵組織像はラ氏島細胞の空胞変性, insulin陽性細胞の減少が認められた. (4)初代培養胎仔肝細胞において, 肝細胞中glycogenはinsulin (0〜10^<-7>M)およびglucose (0〜800mg/dl)の添加によってdose-dependentに増加した. 以上の成績より母獣高血糖のレベルが胎仔発育機構に及ぼす影響には臨界値が存在し, これを越える母獣の血糖値はむしろ胎仔の発育に抑制的に働くことが明らかとなった. また, 培養肝細胞でのglycogen合成には, 培養液中のglucose濃度にin vivo実験で認められたような臨界レベルは存在しなかった. つまり, こうした臨界血糖値の決定要因は胎児臓器(肝細胞)の側になく, 胎児側成長同化因子の産生分泌能に依存することが推察された.

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