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母乳分泌予備能の判定を目的としたmetoclopramide(MCP)負荷テストの検討

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解題/抄録

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Metoclopramide(MCP)負荷による母体のprolactin(PRL)分泌予備能の判定が, 産褥期の母乳分泌状況を反映し得るかどうかを検討するため, 重篤な合併症のない初産婦91例を対象として, 妊娠36週および産褥3日目にMCP10mgを静注投与し, 投与前, 投与30分後, 60分後の血中PRL値を測定した. 採血は午前9〜12時に留置針により無侵襲に行い, 採血前2時間以上乳房に対する刺激を避けるよう配慮した. 各症例を産褥1カ月後まで経過観察し, その間の母乳分泌が良好で, ほぼ母乳のみで哺育可能であった症例(母乳群), 母乳分泌不良で人工栄養を併用した症例(混合群)にretrospectiveに分類して, 2群間で比較検討した. 妊娠・分娩・産褥期間中に何らかの合併症が発生した症例は除外し, 最終的に母乳群40例, 混合群26例の計66例について検討した. その結果, 妊娠36週では, MCP負荷前, 負荷30分後, 60分後で血中PRL値はそれぞれ, 母乳群: 217.5±47.4, 486.3±153.7, 351.3±104.2, 混合群: 242.0±86.6, 584.0±145.3, 458.0±146.0ng/ml(mean±S.D. 以下同じ)といずれも混合群で高値をとる傾向がみられた. 産褥3日目では同様にそれぞれ, 母乳群: 290.0±202.9, 431.2±196.6, 360.0±159.7, 混合群: 240.0±110.0, 587.1±202.9, 416.3±159.9ng/mlと, 混合群の方が30分後に有意に高値を示した(p<0.02). 同時に測定したインスリン, 血糖, 中性脂肪, 遊離脂肪酸, コレステロール, リポ蛋白には, 妊娠36週, 産褥3日目のいずれも両群間に有意の差は認められなかった. 母乳群では, 通常でも下垂体からのPRL分泌が亢進しているため, reserveが乏しくなり, その結果MCP負荷に低反応を示したものと考えられた. またMCP負荷によるPRL分泌パターンをみることにより, 妊娠末期, 産褥初期から, その症例の産褥期母乳分泌予備能が推測可能であることが示唆された.

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