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婦人科手術における希釈式と貯血式の併用による自己血輸血の有用性

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解題/抄録

書誌の解題/抄録
婦人科手術において同種血輸血を回避あるいは輸血量を減少させる目的で希釈式と貯血式を併用した自己血輸血を実施し, その有用性を検討した. 対象は広汎性子宮全摘出術, 骨盤内および傍大動脈リンパ節廓清術などの同種血輸血が行われる可能性の大きい手術症例で, 自己血輸血を施行した39例(自己血輸血群)と自己血輸血導入以前で疾患, 術式をマッチさせた当科の症例36例(対照群)を比較した. 自己血輸血群で術前に貯血を行った27例は平均貯血日数15.1日間で, 経口鉄剤のみの投与にて平均695mlの貯血が可能であった. 希釈式自己血輸血は1例を除いて全例に施行し, 平均希釈血採血量は1,038mlであった. その結果39例中37例(95%)で同種血輸血を回避できた. 2例のみに同種血輸血を要したが, いずれも3,000ml以上の出血量に対して輸血量は約700mlと少量であった. 対照群では36例中27例(75%)に同種血輸血が行われており, 出血量が3,000ml以上の症例では約2,400mlもの同種血が必要であった. また両群間で術中出血量, 術後腔ドレーンよりの排出液量等に差はなく, 重篤な副作用の発現も認められなかった. 希釈式と貯血式自己血輸血を組み合わせることで, 短時間に十分な量の自己血を確保し, 安全に同種血輸血を回避又は輸血量を減少できることが明らかとなった.

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