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善光寺本地

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解題/抄録

書誌の解題/抄録
室町物語。本地もの。本書は享保3年(1718)丸屋市兵衛の刊だが、万治2年(1659)版の刊記を入れ替えた後刷り本。天竺霊鷲山の釈迦仏は黄金の鷲と生まれ、捕えられ国王に献上されるが、その間に盲の親鷲は餓死し、子鷲の孝心に感じた国王は釈迦に帰依して供養する。毘舎離国の月蓋長者の妻は慳貪のため釈尊の怒りをかい、娘は重い病となり、名医耆婆にも見放されたが、長者は釈尊に願って、極楽の阿弥陀如来の来臨により病は平癒する。長者は目連を使いとして竜王の黄金で阿弥陀の尊像を鋳、国王の所領の赤栴檀の材でお堂を建立して阿弥陀を供養した。のち、如来は百済国に渡り、長者は清明王と生まれて衆生を再度し、その後日本の浪花の浦に渡り、内裏において尊仰されるも仏敵守屋大臣によって、難波の沖に捨てられる。尊像は再び敏達天皇の内裏に迎えられるが、守屋の進言で再び浪花の堀に捨てられる。後、守屋は聖徳太子に討たれる。清明天皇は信濃の国の本田吉光と生まれ変わり、国主の供で、嫡子吉助を伴い都に登り、浪花江で如来を拾い、昼は如来を背負い夜は如来が吉光を背負って国に帰り、臼の上に安置する。息吉助は突然死去し閻魔王に会い、地獄を見物すると用明天皇の后を見てその苦を替ろうとし、仏の加護で再び娑婆に蘇る。帝の御感があって、吉光を都に招き、お堂を立てると柱に虫食いの如来の歌が現れる。如来を移して善光寺名付け、仏道あまねく行き渡ったが、盗人を防ぐため厨子にいれて秘仏とした。本作は釈迦の前生譚と聖徳太子と守屋の合戦が詳細に描かれるのが特色。(岡雅彦)

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