解題/抄録
- 書誌の解題/抄録
- 「撰要集」(撰要類集)は市政上重要な法令および後世参考となると思われるものを分類、編集した法令先例集である。
この書の表題は、「撰要集」とのみ記されている。朝倉治彦氏が作成を担当した『撰要類集細目』第4(国立国会図書館編・刊、1969、当館請求記号:322.15-Ko548s2)148頁に、「安永撰要類集」御褒美の部が底本では脱し、本「天明撰要類集」の22冊目から25冊目に収められているとの指摘がある。その細目は148頁から151頁にかけて紹介されている。
同氏の「解説」(『撰要類集細目』第2(国立国会図書館編刊、1967、当館請求記号:322.15-Ko548s2)139頁)によると、「明和撰要集」(当館請求記号:815-5)は明和6年(1769)より安永10年(1781)に亘る内容で、安永年間(1772~80)の記事が断然多く、「安永撰要類集」(当館請求記号:815-6)は、安永7年(1778)より寛政2年(1790)に亘って、天明年間(1781~88)が最も多く、しかも「天明撰要類集」と全同であるという。その目録では、目録題の安永を、朱で天明と訂正していると記されている。30冊(現在72冊に分冊)。(南和男)