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撰述格例

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解題/抄録

書誌の解題/抄録
 江戸幕府は裁判の準拠としての先例を重視した。「公事方御定書」の規定は「中分」(極端ではない中ほど)を定めたものであるから、実情に応じて法定刑を重く、または軽くして適用された。「仕置類例集」(当館請求記号:817-3)とこの「撰述格例」は、先例を収集分類し、必要な先例を提供するため、評定所で編纂したものである。
 「撰述格例」は「御仕置例撰述」ともよばれ、初編(第1冊から第68冊まで)は天明8年(1788)より寛政10年(1798)までの先例を収め、後編(第69冊から第109冊まで)は寛政11年(1799)より文化5年(1808)までの先例を収めている。初編19冊後編15冊(現在初編68冊後編41冊に分冊)。
 同書の内容としては、寺社・町・勘定の三奉行の判決案と御仕置附(御咎附)とを併せて載せていることが大きな特徴である。老中への伺出にさいして、奉行は類似の参考となるべき擬律書(具体的な適用例を記した資料)を作る。これにもとづいて判決案が作成される。この伺にたいして、老中から支障ない旨の指示があれば、判決案が判決となる。伺出の刑でない刑の差図がある場合には「御差図」が記載されるのである。(南和男)

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