解題/抄録
- 七書の解題/抄録
- 中国の兵法書7種の集成。北宋の元豊年間(1078-85)に孫子、呉子、司馬法、三略、六韜、尉繚子、唐太宗李衛公問対の七種の代表的な兵書を選んで「七書」と称し、軍事学の基本的な経典と定めたもので、我が国への伝来は鎌倉時代に遡ると推定される。最初の和刻本は、慶長11(1606)年に徳川家康が三要元佶に命じて刊行させたいわゆる伏見版のそれで、本書もそのうちのひとつである。川瀬一馬著『増補古活字版之研究』によれば、本書は異植字版とも2種の版が知られ、その両本はほとんど同時期に刊行されたものと推定されているが、当館本がそのいずれに当たるかは、なお検討を要する。当館本は、第1冊:孫子、呉子、司馬法 第2冊:三略、六韜 第3冊:尉繚子、唐太宗李衛公問対の3冊に合冊されており、うち第2冊は写本で補配され、第3冊「尉繚子巻第1」の第2丁および第9丁が第2冊と同筆で補写されている。第3冊題簽には「銕斎題籖」と墨書署名がある。「二尊院」ほか3印記が押捺されている。
目次・巻号
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https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2544012/1