解題/抄録
- 皐鶴堂批評第一奇書金瓶梅 100回の解題/抄録
- 皐鶴堂批評第一奇書金瓶梅100回 清張竹坡批評 清康熙34年(1695)序刊 影松軒蔵版 唐大35冊
本書の原作と言われる『金瓶梅詞話』と同じく、明の笑笑生作と伝えられる小説。評者・張竹坡についても不詳。『三国志』『水滸伝』『西遊記』と並んで四大奇書と呼ばれる小説で、回を追っていくので章回小説とも言われ、西門慶を主人公とした物語として進められる。赤裸々な筆致から、禁書となった歴史もある。舞台は宋時代であるが、明万暦時代(16世紀後半)を背景としている。本版は極めて稀見に属し、『詞話』本とは別種の明崇禎年間(17世紀初)刊『金瓶梅』に基づき「張竹坡批評」・「第一奇書」と題されたものの系統で、無界10行本。附録に「竹坡間話」、「寓意説」、「趣談」、「雑録小引」、「苦孝説」、「西門慶家人名数」等、「西門慶房屋」、「図」(1-98回)、「批評第一奇書金瓶梅読法」、「第一奇書目」があり、図は版画としての価値も高い。『金瓶梅』は、日本にも古くから伝わり、曲亭馬琴に『新編金瓶梅』(当館請求記号:839-106)がある。匡郭内縦19.0cm横13.0cm。(高橋智)(2018.12)
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