那智御山手管滝 5巻. [1]
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解題/抄録
- 那智御山手管滝 5巻の解題/抄録
- 浮世草子。江島其磧著・画者不明。享保18年(1733)、八文字屋自笑・其磧序、八文字屋八左衛門刊。5巻合2冊。
『源平盛衰記』などで知られる、袈裟(けさ)御前と、遠藤武者盛遠(もりとお)・源渡(わたる)の挿話を仕組んだ浄瑠璃や、西鶴の先行作に基づく(長谷川強、1969.3)。「時代物」だが、遊郭を主とした男女間の駆け引きに落とし込んだ内容。
美男で遊び人の渡は美女けさ御前を見そめるが、けさは、以前遊郭で渡ともめたことのある盛遠と結婚してしまう。その後盛遠は難船して異国に漂着、7年を過ごす間に、盛遠が死んだと思った親族の勧めで、けさは渡と再婚して男子を設け、生還した盛遠は激怒する。けさは自殺を図るが、渡の身請けした遊女藤紫に諭され、二夫ばかりか多くの男性にまみえる遊女(住の江)に転身、藤紫が身替わりとなって盛遠に斬られる。以下、遊女狂いとなった盛遠と遊蕩でしくじった渡が、どのようにしてけさ(住の江)と再会するかが興味の中心。三者とも出家するが、執心を残す盛遠(文覚)は、那智滝での修行を通じて救われた、とする。
当館所蔵の別本(請求記号:229-287)を底本とする翻刻が『八文字屋本全集 第12巻』(汲古書院、1996.7)所収。同解題(若木太一)に、掲出本は後印とする。(大高洋司)(2021.2)
(参考文献)長谷川強『浮世草子の研究』第3章「八文字屋本全盛期―其磧の時代物中心期(享保初-享保末)」第1節「時代物の諸相」2「浄瑠璃翻案作」、桜楓社、1969.3
『浮世草子大事典』「那智御山手管瀧」の項、髙橋柳二執筆、笠間書院、2017.10
目次・巻号
那智御山手管滝 5巻の書誌情報
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https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2554619/1