和漢朗詠集 2巻
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解題/抄録
- 書誌の解題/抄録
- 藤原公任(966-1041)撰の『和漢朗詠集』上下2巻。上巻の内題横に「朗詠抄上□成自筆(青書)」、下巻は「朗詠抄行成自筆」と朱書され、本文には御物伝(藤原)行成筆和漢朗詠集による訂正が見られる。上巻題簽左に棭翁遺書(狩谷棭斎旧蔵)、上巻末に文化11年(1814)菅原長親校とあるが、上巻と下巻は別筆。上巻には朱・墨・青の3種が使われヲコト点・声点、音訓・送り仮名などに用いられ、青色は貞和本からの移点や校合・注文に付される。下巻は朱と墨筆のみ使われ貞和本からの移点も朱が用いられる。長親の校合は上巻のみだが、他に棭斎の手も加わっている可能性がある。なお、掲出本の注文には語句の典拠を明示するために今は佚書あるいは存否未詳となった以下の書の引用が含まれる。『重撰典麗賦選』、『唐詩類撰』、『本朝佳句』(本朝書籍目録に記載あり)、『四韻秀句』。杤尾武編『国会図書館蔵和漢朗詠集・内閣文庫蔵和漢朗詠集私注漢字総索引』(新典社1985.10)に翻刻・解題がある。(相田満)(2018.11)