江戸歳事記 4巻 付録1巻. [2]
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解題/抄録
- 江戸歳事記 4巻 付録1巻の解題/抄録
- 風俗(年中行事)。斎藤月岑著・長谷川雪旦、同雪堤画、天保9年(1838)刊。4巻5冊(合2冊)。
江戸の年中行事(寺社・武家・町家・吉原・芝居など)を四季(春のみ上下2冊)に分け、各月日を追って記し、挿絵を補う。先行文献(巻之1「附言」)を良く消化して、内容は網羅的・具体的であり、丹念に描かれた挿絵と共に近世後期江戸の風俗を理解する上で最も基本的な文献のひとつと言える。
著者斎藤月岑(さいとう・げっしん 幸成)は江戸神田雉子町(きじまち)の名主職で、祖父幸雄・父幸孝との三代で『江戸名所図会』(天保5年[1834]‐同7年[1836]刊、当館請求記号:124-114ほか)を完成させたことで知られる。本書のサイズは半紙本で、『江戸名所図会』の大本とは異なるが、表紙は両者とも水浅葱色で型押し文様(柄は別)を用いており、版元も同じである。
しかし『江戸名所図会』の記述が祖父の在世した寛政(1789-1800)頃の景観に従うのに対して、本書では天保3、4年(1832-33)頃の風俗を基準とし、また寺社の祭礼についての記述(日付・道筋など)が非常に詳しいことが指摘されている(市古・鈴木、2001.6)。
本書の板木に後の修訂などは見られないようだが(同上)、より初印に近い本と比べると、掲出本は縦横1センチほどサイズが小さく、この大きさの本の方が普通である。なお掲出本挿絵に記された数ヵ所の書き入れ(墨書。旧蔵者によるか。印記「榊原家蔵」)は、描かれた職名・地名を特定する貴重な情報となっている。(大高洋司)(2018.2)
(参考文献)朝倉治彦校注『東都歳事記1~3』、東洋文庫159・177・221、平凡社、1970.3・1970.12・1972.11
市古夏生・鈴木健一校訂『新訂東都歳事記上下』、ちくま学芸文庫、2001.5、2001.6
目次・巻号
江戸歳事記 4巻 付録1巻の書誌情報
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https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8369318/51